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ゆったり、まったり夢物語

ゆったり、まったり夢物語

紅茶の物語

★紅茶の歴史★

お茶は歴史の始まる前から中国で飲まれていました。
現在の紅茶のスタイルが決まったのは、イギリス人のお手柄です。
9世紀の中頃、すでに、シルクロードをたどって、お茶は西へ西へと広まり、ヨーロッパに伝わったのは16世紀の初め頃です。
ベニスの商人によって紹介されたウーロン茶は、たちまちヨーロッパの人を虜にしてしまいました。特に、イギリスでは爆発的な人気を博し、オランダ商人の経験に学んで、東洋の絹や生糸や香料と一緒にこのお茶を手に入れようと、東洋交易にのりだしたそうです。
東インド外車をつくり、七つの海を制覇したイギリスの黄金時代のはじまりです。
中国からの紅茶輸出を独占し、紅茶は珍重されていたコーヒーを抜いて、イギリスで日常の飲み物として国内消費世界一になりました。
やがて自分の国で生産しようと考えたイギリス人は、19世紀に入って、インドのアッサムでお茶の樹を発見し、アッサム、ダージリン、ニルギリと次々に大茶園をつくり、名実ともに世界の紅茶を手中におさめた。中国から渡った紅茶は、イギリス人の好みにあった紅茶につくりかえられて、世界的な飲み物になりました。
「ヨーロッパ化された紅茶」として帰ってきた現代は、各生産国の国営事業として、世界のすみずみへ輸出されています。
 
★紅茶の生産国★

イギリスの飲み物として発達してきた紅茶は、インド、セイロンなどで作られています。
次に、ロシア、インドネシアと続きますが、質量ともにインドとセイロンがずば抜けており、世界の紅茶の大半が、この二つの国から産出されています。
 
★紅茶は発酵茶★

紅茶は、私たちが日常親しんでいる日本茶と同じお茶の樹の葉から作られます。紅茶が日本茶(緑茶)と同じ?だなんて不思議ですね。
それは、お茶の葉の中に含まれている酵素の発酵の状態が違うからです。
発酵させないものが緑茶で、完全に発酵させると紅茶になります。
緑茶・・・・・・・不発酵茶
包種茶・・・・・・少し発酵させたもの(ジャスミンティ)
烏龍茶・・・・・・さらに発酵を進めたもの
紅茶・・・・・・・発酵茶
 
★紅茶になるまで★


摘み取った生の葉を発酵させると、色がだんだん茶色から黒ずんで、成分も味も香りも全く緑茶とは違ったものになります。
この発酵には、インド大葉種が最も適していることがわかり、品種改良が進んで、インド、セイロンなどの熱帯でほとんどが作られるようになりました。
※茶摘み
若芽が伸びてきたところを、新芽と若葉を2枚、手で摘む。
一芯二葉という。
※萎凋(いちょう)
摘んだ葉を網棚(萎凋棚)の上に薄く広げて陰干しにする。
水分が蒸発し、重さは半分くらいになる。
※揉捻(じゅうねん)
柔らかくなった葉を揉捻機にかけてよくもみ、葉の細胞をこわして汁を出し、発酵しやすくする。
※発酵
発酵室に入れ、温度25℃、湿度95%で2~3時間ねかせる。
発酵して黒く変色し、紅茶独特の香りがでてくる。
※乾燥
100℃前後の熱風で乾燥させ、水分3%くらいの荒茶ができる。
※選別
ふるい分けて形をそろえ、余分なものを取り除く。
形によって等級を決める。
 
★テーブルへのルート★

等級がつけられた紅茶は、箱に詰められ、それぞれの原産地で開かれるオークションに並びます。世界中から入札に集まる輸入業者によって、紅茶は買い付けられた国々へ出回ります。専門の鑑定士(ティテスター)によってテストされます。それから、色、味、香りの三拍子そろった合格品にするために、紅茶はブレンド(配合9されます。このブレンドの内容は、企業秘密で、ブレンダーと呼ばれる配合の専門の腕の見せ所です。
こうして紅茶は、荒茶からブレンド加工を経て、個性を持った完成品になり、販売ルートを経て、私たちのテーブルにたどり着くわけです。

 
★世界の紅茶の消費量★

世界で一番多く紅茶が飲まれている国は、アイルランドです。
イギリスもロシアも、紅茶愛好のベスト3に掲げられています。
アイルランドの1人あたりの年間消費量は約4キロで、イギリスよりも多いです。

 
★紅茶の品質★

紅茶は、大きく分けると、2種類あります。
※アッサム系統(熱帯茶)
インド、セイロン、インドネシア、アフリカなど。
高温多湿な土地によく育ちます。
タンニンを多く含み、香り高く、濃厚な味が特徴です。
※中国系統(温帯茶)
中国、日本、台湾などの緑茶の産地も含まれますが、インドやセイロンの寒冷な高地で育つものが紅茶用としてつくられています。
タンニンの量が少なく、デリケートな味と香りが特徴で、ダージリンはその高級品です。

 
★紅茶の種類★

紅茶を選ぶために、種類を知っておくと役に立ちます。
一般に、紅茶の種類は、とれた産地の名前がつけられています。
産地の特色がそのまま紅茶の個性ですから、居ながらにして紅茶の旅が楽しめます。
※ダージリン(北インド)
ヒマラヤのダージリン高原でとれる紅茶。
朝夕のはげしい気温差が芳醇な味と香りを生み、「紅茶のシャンパーニュ」と呼ばれています。葉はやや大型で、ストレート、あるいはミルクティーに向きます。
※アッサム(北インド)
永遠に緑のコーナーと呼ばれるアッサム州でとれる紅茶。ダージリンよりこくがあり、ストロングティーと呼ばれる通り、味が強く、早く出るのが特徴です。ミルクティー向き。
※ウバ(セイロン)
現在のスリランカの北西部でとれる紅茶で、世界三大銘茶の一つです。 ダージリンより、渋みが強く、玉露に似た風味です。セイロンの名前で出ているものは、ウバでなくとも、色、味、香りのバランスが最もよくとれた端正な紅茶です。
※ニルギリ(南インド)
南インド洋に接するニルギリ高地でちれ、色が明るく、形のよくそろった紅茶です。
味も強く、しっかりとした紅茶として定評があります。 価格も安いので、ブレンド用に多量に用いられています。 ※キーマン(中国)
祀門でとれる紅茶で、世界三大銘茶の一つ。 大変香りがよく、「プリンス・オブ・ウェールズ」の名前で親しまれています。
 
★紅茶の型★

紅茶の等級は、品質の良し悪しではなく、茶の葉の大きさの段階を表したものです。
大きくリーフ(葉茶)とブロークン(砕茶)に分けられます。さらにそれぞれが、数段階に分けられますから、例えばダージリンは、インドのダージリン地方で作られた茶葉の中の等級はオレンジ・ペコーということになります。
※リーフ(葉茶)
スーチョン(S)・・・・・・・太くゆるやかにもまれた葉
ペコー・スーチョン(PS)・・太く短くもれた葉
ペコー(P)・・・・・・・・・ゆるやかに長くもまれた葉
オレンジ・ペコー(OP)・・・硬く細長く良くもまれた若茎
※ブロークン(砕茶)
ブロークン・ペコー(BP)・・細かく砕かれたペコー
ブロークン・オレンジ・ペコー(BOP)細かい芽先とOPの砕かれた葉
ブロークン・ティー(BT)・・やや軽い葉の砕かれたもの
※屑茶
ファニング(F)・・・・・・・粉茶
ダスト(D)・・・・・・・・・細かい粉茶
 
★良い紅茶★

良い紅茶には、3つの条件があります。
おいしい紅茶を味わうためには、まず、良い紅茶を選ぶことが大切。
目と鼻で、すぐに紅茶通になれますよ。
1.新鮮なこと。高級品でも、時間がたつと品質は落ちる。
2.香りが良いこと。
3.茶葉の形と色
・形がそろっていること。木の茎などの余分なものが混ざっていないものが良い。
・銅褐色の生き生きした色のもの。
茶ガラが黒ずんだもの、赤っぽいものは不良。
・よく乾燥され、十分にもまれたもの。
手のひらにのせて、バリバリとした感じで、多少重みのあるものが良い。
 
★おいしい紅茶の3つのポイント★

どんな良い紅茶でも、次の3つがそろわなければ、おいしい紅茶にはなりません。
紅茶は生きているのです。
1.葉ー良質の茶葉を選ぶこと。新しいほうが香りが良い。
2.水ー良い水を使うこと。軟水が良い。
3.入れ方-茶葉の量を加減し、沸騰した熱湯を使う。
 
★紅茶の保存法★

紅茶の敵は、「湿気」です。
湿度の高い私たちの生活は、紅茶の葉にとっては、あまり心地よい状態とはいえません。
紅茶の葉は生きて呼吸していますから、いつまでも新鮮な香りと美しい姿をそのまま保っておきたいものですね。
保存するためには、冷蔵庫を上手に活用しましょう。
少し気を付ければ、生き生きとした紅茶を年中、お友達にできますよ。 ※葉・・・缶入りの場合は、1回ずつきちんとふたをし、ティースプーンの湿ったものを缶の中に入れないこと。
大きい缶のものは、小出しにして使うと香りが逃げにくいです。
袋に入れる場合は、湿気を防ぎ、においがうつらないすず加工の紙袋が良いです。
香りが特に良い紅茶は、袋に入れ、冷蔵庫で保存すると、一年は楽に同じ香りが保てます。
冷蔵庫から出す度に、香りは、自然放置より急激にダウンするので、1週間分くらいの使う量ずつに小分けした袋詰めにしておくと便利。 ※ティーバック・・・外箱やナイロンパックを開いたら、においのない缶や瓶などの密封できる容器に移す。
茶筒が最適。他のものの香りが紅茶に移らないように注意する事が大切です。
 
★紅茶の保存期間★

・封を切らないで・・・・常温で2年間はさほど変わらない。
・冷蔵庫の中で・・・・・1年間は新茶と全く変わらない。
・ティーバック・・・・・4~5ヶ月は大丈夫。早めに使用するのが良い。
・倉庫の中で・・・・・・5~6年が限度。
 


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